タロットカードの小アルカナのうち、カップの2について思うところを書いていきます。
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男女が向かい合って杯を持っています。
頭上には羽の生えたライオンの頭が浮いています。
後ろに見える丘の上には森に隠れるようにして小さな家があるようです。
目と目で通じあう関係
男女が杯を持って向き合っているシチュエーションといえば、デートが思い浮かびます。
描かれている人物は、2人とも口を閉じています。
グラスを傾けながら向かい合っているときは、何も語らなくても気持ちが通じ合うものかもしれません。
2人の持つ杯の高さはほぼ一緒です。
飲み会の席などで、目下の人は目上の人よりもグラスを下げて乾杯することがあります。
同じ高さに掲げた杯は、「同じ目線」「平等」を表現しているようです。
杯は手渡される? 奪われる?
右側の男性は、女性の杯に手を伸ばしています。
これは、杯を女性に手渡した直後のシーンでしょうか。
それとも、女性の手から杯を受け取る直前のシーンでしょうか。
どちらにしろ、自分のものを相手に捧げるというイメージが湧いてきます。
2人の愛を表現する空に浮かぶキメラ
宙に浮かんでいる、真っ赤なライオンはどのような意味でしょうか。
ライオンや色について、錬金術的な意味で説明することも出来ると思います。
ここではあえてそれはしません。
ライオンは普通羽は付いていませんし、頭だけで生きたりもしません。
これは一体どんな生き物でしょうか。
地上で一番強い「百獣の王」ライオンと、空で一番強い「鳥の王者」ワシがくっついているようにも見えます。
愛は全てに打ち勝つほど強い! という表現なのか。
心が通い合うことは、想像できないような何かを生み出すパワーを持っているということなのか。
赤い色は情熱的なふたりの気持ちを表現しているようです。
ライオンのシルエットは横長のハートにも見えます。
与えることから始まる愛
カップを一方へ差し出そうとしている男女は、
心の交流とは、まず自分から与えることだと訴えているようです。
この2人は強く結ばれ、将来的に家庭を持つのかもしれません。
遠くに見える丘の上の家は、それを暗示しているようです。