易は、3本の線で表された8種類の卦(け)=八卦(はっけ)を
上下に2つ重ね合わせ、8×8=64種類の占い結果を表すものです。
一つの卦には3×2=6本の横線が描かれることになります。
![](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/地火明夷.jpg)
この卦は上半分が坤(地)、下半分が離(火) 「地火明夷」という卦です。
この6本の横線、一本ずつを爻(こう)と呼び、それぞれに意味があります。
そして、爻には規則、ルールがあります。
それを知っていると、卦をより深く理解する手助けとなるでしょう。
爻のルールと、それがどのように占い結果に繋がっていくのか、分かりやすく説明いたします。
爻(こう)は下から上に数える
![woman in red dress climbing the stairs](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/pexels-photo-8420896.jpeg)
まず爻は、下から上に積み上がっているイメージで考えます。
![](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/爻よみかた-2.jpg)
一番下は「初爻」、一つずつ上に登っていき「2爻」「3爻」、この下半分3つをまとめて内卦(ないか)と呼びます。
「4爻」「5爻」一番上が「上爻」、上半分をまとめて外卦(がいか)といいます。
このように、6本の線は下から上へ登っていくというのが基本です。
爻(こう)には上下関係がある
![set of figurines on steps representing social ladder](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/pexels-photo-5152102.jpeg)
卦の6本の横線には、位置によって立場が定められています。
下の方が下っ端で、上の方が偉い人ですね。
初爻……まだ世に出ていない人
![toddle wearing gray button collared shirt with curly hair](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/child-children-girl-happy.jpg)
初爻は、年が若く未熟である人を表します。
まだ、社会に出ていないので、キャリアの階段に足を踏み込んでいない状態です。
2爻……地位は高くないが、最高位の5爻とぴったりかみ合う可能性を秘めている
![barista preparing coffee machine during work](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/pexels-photo-6205778.jpeg)
2爻から5爻までは社会人として世の中に関わってくる人々です。
2爻は、肩書きや社会的地位はあまりありません。
内卦と外卦は、初と4、2と5、3と上が応(おう)といって関係性があります。
![](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/爻応.jpg)
2爻は肩書きこそありませんが、後述するように一番偉い5爻との応がある点が特徴です。
3爻……5爻の王様からは遠いけれど地位のある人
![](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/icons8-team-m0oSTE_MjsI-unsplash-1024x684.jpg)
3爻は内卦なので、最高位の5爻グループには入れていません。
しかし、内卦の一番上なので、ある程度の地位はあると考えられます。
会社で言えば課長や部長の地位にいる人です。
4爻……5爻の側近
![classy executive male reading papers on couch](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/pexels-photo-3760514-1.jpeg)
4爻からは外卦に入ります。最高位の5爻の一つ下の位です。
5爻の側近、会社で言えば役員にあたるでしょう。
5爻……一番高い地位にいる人
![cheerful senior businessman shaking hands with partner on street](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/pexels-photo-3783577.jpeg)
一番地位の高い爻が5爻です。会社で言うと社長にあたります。
5爻は外卦の真ん中なので、偏らない調和の取れた「中庸」という意味でもっともよい位置なのです。
上爻……隠居した人
![healthy man person people](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/pexels-photo-6292462.jpeg)
上爻は一番上なので一番偉い……わけではなく、
引退した人、リタイアした人の位置です。
5爻で出た中庸の考え方で言うと、「行き過ぎた」状態といえるでしょう。
キャリアの階段を上りきって、隠居しているので
上爻も初爻と同じく、社会的地位から外れた位置にいます。
しかし、実質引退した先代の社長が、会長という形で地位を残すように、
また、年長者が敬われるように、上爻は尊敬される立場にいます。
爻の上下関係を利用した意味の理解
この爻のグループ分け、上下関係を理解した上で、卦の意味を理解してみましょう。
![](https://spirico.fun/wp-content/uploads/2021/11/地火明夷.jpg)
さきほどから出ている「地火明夷」
例として、3爻を見てみます。
3爻は線が途切れていないので陰陽でいうと「陽」です。
「応」を見ると、上爻は「陰」です。
陽と陰は応じ合うので、ここでは気持ちが繋がっている。「応じている」と読めます。
しかし、本来偉い人(上爻)は正しき「陽」でなければなりません。
この上爻は暗く、愚かであるようです。
3爻は応じているので、最初は上爻に親しんでいますが、
3爻は陽で賢いので、上爻の本質を見破ります。
この会社は、上半分の外卦がすべて陰で、いわば組織ごと腐っている。
それに気付いた3爻は何をするか。
革命です。
3爻は上爻の首を取り、悪を伐つことになります。
これは軽々しく行えることではないでしょう。
このように、卦の中にある爻のそれぞれの意味は、爻のルールの中で読み解かれています。
易占いで爻の意味を出したときには、このルールを思い浮かべると理解がスムーズです。