やらなくてはいけないことほど、どうしても腰が上がらない。それが「先延ばし」。
先延ばしを科学的に研究し、原因と解決方法をつきとめたのがピアーズ・スティール著『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』です。
先延ばしクセや、効率の悪い自分に悩み、沢山ハウツー本を読んだという方にこそ手に取って欲しい一冊です。
フロイトも指摘していた!「引き寄せ」で目標が達成できないわけ
この本は2部構成になっています。
前半は、人間の歴史や脳のメカニズムから、なぜヒトは先延ばしするのかを探ります。先延ばしには3つのつまずき「どうせ失敗する」「課題が退屈」「誘惑に勝てない」があるとします。
後半ではこの3つのつまずきをどう克服するかが具体的に説明されています。
そこにはなんと「引き寄せの法則」は効果がないと書かれています。
引き寄せの法則は頭の中で考えるばかりで何も実践しない姿勢を助長する。
ジークムント・フロイトが言う「現実原則」を実践し、現実を直視しなくてはならない。
(P183)
精神分析学者のフロイトも、理想を想像するだけの空想は、目標達成の役にたたないと分析しています。
なぜなら、想像することによりエネルギーが吸い取られ、空想の中で満足してしまうからだそうです。
それでは、本当に願いを叶えるにはどうしたらよいのか?
その答えとして「脳内コントラスティング法」が紹介されています。
脳内コントラスティング法で、本当の幸せを手に入れる
脳内コントラスティング法でやることは3つ
1:理想をありありと思い浮かべる(引き寄せの法則と同じように)
2:理想と現実を対比させて、そのギャップをはっきりさせる
3:ギャップをハッキリさせることで、理想に近づく具体的なステップが分かる
やることがハッキリしていれば、行動を起こしやすくなります。
大切なのは、現実を悪い状態だと考えて落ち込まないことです。
どこを直していけば理想に近づくのか考えるための材料として現在を直視しましょう。
「引き寄せの法則」につかれたならば、「脳内コントラスティング法」はいかがですか?