坤下

山地剥の意味 剥がれ落ちる 浸蝕する 十二消息卦のうち霜降の卦 

下の卦が坤(地)上の卦が艮(山)でできている卦です。

地はどっしりと全てを包み込む大地、陰の気の象徴。

山は一番高い地面、高いところに留まり、じっと動かないさまを表します。

十二消息卦では、天風姤 → 天山遯 → 天地否 と、段々と下の方から陰がせり上がって

陰が陽を圧倒する様子がありました。

この山地剥に至って、陽はほとんど陰に浸蝕され、剥がれ落ちて、一番上にポツンと残るだけになりました。

悪いものがはびこって、善いものが居場所を奪われている状態です。

占っている人は、前提として陽の立場をとっていると見ます。

今は、陰が大きくなりすぎて、あなたも身動きがしづらい状況と言えるでしょう。

流れを読んで大きな行動に出ないことが大切です。

毎日元気に前進することが良いことだ。一定の成果を上げなければいけないと思いがちかもしれませんが、

易は良いタイミングと悪いタイミングをしっかりと出し、悪いタイミングにはさらに悪くならないように留まるという選択肢を与えてくれます。

留まることが最善の手となることもあるのです。

山地剥は霜降の卦

Photo by Ryo Yoshitake on Unsplash

剥は、十二消息卦(じゅうにしょうそくか)という、季節を表す12の卦のうちの「九月」に配置されています。

旧暦の九月ですので、現在でいう十月の半ば、霜降(10/23ごろ)からの約一ヶ月を指します。

「霜が降る」という名前通り、場所によっては朝方に霜が見られ、紅葉が鮮やかになる時期です。

暖房器具を出したり、コートが必要になるなど、

陰の象徴する冷たい空気が満ちてくるのを実感できるでしょう。

ルーツを大切に、目下に心配りをする人物

下にある卦が「心の中の自分」、上にある卦が「外に見せる自分」として考えたとき、

心は地面のように動かず、全てを受容し、社会的には山のようにどっしりとした人物と読めます。

この卦は剥ぎ取られるという意味合いがあります。

山が剥落して地面のように平らに削り取られているとみることもできます。

地の表す母や故郷といったものに、山の表す頑なさがしっかりと結びついています。

家族や地元、自分のルーツを大切にする人とも読めますし、

場合によっては、いつまでも実家を出ないとか、

家族の絆を大切にするあまり他がおろそかになるといったふうにも読めます。

山が地面に近づいているというように見た場合、

自分に高い地位があったとしても、目下の人々と交わり、意見を汲み取ろうとする

部下に慕われる人柄が想像できます。

状況が悪いときには無理に動かない

占いでこの卦が出た方は、無理に動かないことが最善手となります。

占いには、「開運法」や「打開策」を求める方も多いと思います。

なにか小さなアクションを起こすことで状況をよくする方法はないか?という目線ですね。

易は時に、解決策として「撤退」や「様子見」、「動かないこと」を提示することがあります。

この卦はまさに「止まるべし」という卦です。

時の流れ、運の流れを読んだとき、動かないことが一番良い方法になることもあるのです。

月に満ち欠けがあるように、ツキにも満ち欠けがあります。

それを理解して、運が弱まっているときには下手に動かない。

動かないことも、時には運の流れに適した行動になるのです。

風地観の意味 正しいものが仰ぎ見られる 正しい行いを示す

下の卦が坤(地)上の卦が巽(風)でできている卦です。

地はどっしりと全てを包み込む大地、陰の気の象徴。

風はどこにでも柔軟に入り込む風、または木や種の象徴です。

十二消息卦では、天風姤 → 天山遯 → 天地否 と、段々と下の方から陰がせり上がって

陰が陽を圧倒する様子がありました。

しかし、この風地観では一転して、上のもの(陽)が下のもの(陰)から尊敬を集めます。

陰が伸びていくさまとしては、読めない部分があるようです。

あえてイメージするならば、沢山の「普通の人」が流入してくると、

かえってカリスマ性のある人が輝いて見える。ファンが付いてくる。という構図と言えるかもしれません。

易では、6本の線にそれぞれ位を設けています。

風地観で残っている陽は、下から5番目の「君主」と、一番上の「隠遁者」です。

一番下〜下から4番目はすべて陰。

陰と陽はペアになると相性が良いので、この卦は、2番目の陰が5番目の陽を上手に引き立てています。

君主は下のものたち皆から仰ぎ見られ尊敬を集めます。

それというのも、風のように柔軟でありながら、軽率な行動を取らない地のような安定感があるからです。

風地観は秋分の卦

Photo by Ryo Yoshitake on Unsplash

否は、十二消息卦(じゅうにしょうそくか)という、季節を表す12の卦のうちの「八月」に配置されています。

旧暦の八月ですので、太陽暦でいう九月の半ば、秋分(9/23ごろ)からの約一ヶ月を指します。

秋分では昼と夜の時間が等しくなり、この日以降、陰の象徴する夜の時間が増えていきます。

秋分を挟んだ前後3日間が秋のお彼岸です。

尊敬を得て落ち着いた行動を取り、天の法則に従う人物

下にある卦が「心の中の自分」、上にある卦が「外に見せる自分」として考えたとき、

心は動かず、安定しており、社会的には柔軟で、風のようにまんべんなく周りを見渡す人物と読めるでしょう。

一般人から仰ぎ見られるというのが卦の主な意味です。

尊敬を集めながらもテングになったり浮き足だったりせず、心の底から安定している状態です。

しかし、全てが安定しすぎて凝り固まっているわけではありません。

上の卦が示す風の要素によって、柔軟性を持った人物と読むことができます。

風はあらゆるところに入り込みます。

この人物の良い噂もまんべんなく広がるでしょう。また、本人の目線も人々をまんべんなく見渡しています。

軽々しく行動せず、決まりをしっかりと守ることで、さらに尊敬を集めるでしょう。

落ち着いて基本的なことを丁寧に行うのが開運のカギ

占いでこの卦が出た方は、落ち着いた生活をしていれば後輩や目下の人物から尊敬を集めるでしょう。

落ち着いた生活というのは、決まり事をきちんとすること。

靴を脱いだら揃えるとか、家に帰ったら手を洗うとか、そういった小さな事からも人柄が表れます。

さらに、人に見せるために派手なことをしたり、張り合ったりしないこと。

軽々しく大袈裟な行動を取らないことで、あなたの誠実さが周りに理解されます。

天地否 交わらない 塞がる 新しいものが生まれない

下の卦が坤(地)上の卦が乾(天)でできている卦です。

地はどっしりと全てを包み込む大地、陰の気の象徴。

天はどこまでも広がる空、陽の気の象徴です。

十二消息卦には、「天地否」と天地が反対になる「地天泰」という卦もあります。

「地天泰」では、上に昇る性質の陽(天)が下に、どっしりと静かな陰(地)が上になることで、

自然と循環が生まれ、陰陽が交わりバランスが整います。

一方、今回の「天地否」は、上昇する天は元々上の方にあり、下降する地も元々下の方にあります。

これでは油が分離しているドレッシングのように、陰と陽は交わることなくきれいに別れてしまいます。

男女が交わって子どもが生まれるように、陰陽は交わることで万物を生み出します。

陰と陽が別れたままだということは、未来の生が生まれず状況が塞がっていることを意味します。

十二消息卦では、天地否に至るまでに、段々と下の方から陰がせり上がって来ました。

二段目、左から三番目が天地否ですね。

二段目一番左の天風姤は陰が1つ。異変が生じました。

その隣の天山遯は陰が2つに増えます。それに伴って陽はより上に逃げる形となりました。しかし数ではまだ勝っているので陽には余裕があります。

今回の天地否は陰がさらに増えて3つ。陽の数と並びました。本来、補佐的な動きをする陰が勢いを増し、リーダーとしての陽を駆逐しようとしています。正しい行いもこれでは通らず、多数決では衆愚政治となっていくでしょう。

正しいものは、自分を信じて運気が変わるのを待つのみです。

天地否は処暑の卦

Photo by Ryo Yoshitake on Unsplash

否は、十二消息卦(じゅうにしょうそくか)という、季節を表す12の卦のうちの「七月」に配置されています。

旧暦の七月ですので、太陽暦でいう八月の半ば、処暑(8/23ごろ)からの約一ヶ月を指します。

暦の上では、秋の気配を感じるときと言われていますが、暑さはまだまだ盛りです。

台風が増える時期でもあり、防災グッズの確認など、いざというときの備えが有効です。

中身が弱いので外見を強くしようとする人物

下にある卦が「心の中の自分」、上にある卦が「外に見せる自分」として考えたとき、

心は動かず、主体的ではない、社会的には堂々とした人物と読むことができるでしょう。

安定した状況では、「地」の表す動かないさま、変わらないさまが「例年通り」に変化なくものごとを考え

「天」の表す壮大さが、それを堂々と表現しても上手く行くでしょう。

何代も続く同族会社が、前例を元に上手に商売を続けているような雰囲気です。

地面は植物を育て、私たちを支えてくれますが、地面自体が主役になることはあまりありません。

「地」は人のサポートをして初めて輝く性質なのですが、

外見が「天」であるため、中身とは裏腹に、派手なカリスマの雰囲気を漂わせます。

自分が、人のためにこそ輝くことを受け入れられず、それを弱みだと認識し

鎧のように派手な見た目をまとっています。

自分自身の中で内と外がかみ合っていない、分離している状態です。

「弱い犬ほどよく吠える」と揶揄されないように、

自分らしさを大切にするところからはじめて、徐々に肩の力を抜いていきましょう。

待ちの姿勢 また運勢が変わると信じるのが開運のカギ

占いでこの卦が出た方は、自分が正しいことをしていても、なかなか他の人に受け入れてもらいにくいかもしれません。

周りに流されないで、きちんとした根拠を持って、自分の意見を信じるときです。

しかし、どんなに主張をしてもなかなか道が開けていかない運勢のようです。

能力をアピールすればするほど、嫉妬を買って目の敵にされる可能性も。

ここは待ちの一手です。実を結ばない時期であると割り切って、

他のことをしたり、勉強をしたりして内面の充実をはかり変化の時を待ちましょう。